Code:Rippleの初アーティスト写真が完成しました。
ソファに並んだ4人の自然な佇まい。まるで音が聴こえてくるような一枚です。
でも──あの写真、じつは**“ある出来事”をまるごと飲み込んだ記念すべき1枚**なのです。
撮影の前夜。
ルリはベッドの上に座り込み、目の前に2足のスニーカーを並べていました。
ひとつは黒。落ち着きのある安定感。
もうひとつは淡いグリーン。最近のお気に入り。
どちらも“自分らしい”けれど、どちらが今日にふさわしいのかが決められない。
「……明日、起きてから決めよ」
深夜3時、ようやく布団に潜り込んだとき、目覚ましは5時45分にセットされていました。
「やばっっ!!」
目が覚めたときには、朝日が差し込んでいました。
時計を見る。予定より1時間オーバー。
顔を洗いながら服を着て、髪をまとめながらバッグを掴み、近くにあったスニーカーを手に取って──
足元をよく確認する余裕もないまま、ルリは家を飛び出しました。

スタジオに到着した瞬間、リコの笑い声が響きます。
「ルリ、ちょ、足元っっ!!」
「……えっ?」
言われるがまま、ゆっくり自分の足元を見る。
──左は黒、右は淡いグリーン。
「嘘でしょ!?なんで!?なんでこうなったの!?」
その場にいたメンバー全員が、完全に爆笑モード。
ツカサは無表情でスマホを構えてパシャリ。
モカは「でも配色的には意外と……」と、ささやかな救いをくれる。
そこにやってきたのが、Code:Rippleのマネージャー・アヤ。
「お疲れ〜……って、ルリ? どしたのその靴!」
「……うぅ、寝坊して……気づいたらこんなことに……」
アヤはiPad片手に一瞬固まるも、すぐにふっと笑って言います。
「大丈夫。足元は写らないように撮るから!バッチリごまかそ!」
「ほんとですか……?」
「うん、たぶん。……いや、むしろ記録用に残しておこうかな?」
そう言いながら、ちゃっかり一眼カメラで足元ごと撮影するアヤ。
「ちょっ!言ってること違くないですか!?!?」
「記録と記念は別だから〜!」
そんな会話でスタジオに笑いが広がっていく。空気が、少し軽くなる。
深呼吸ひとつ。
ルリはゆっくりと背筋を伸ばし、顔を上げる。
「……でも、ここまで来れたから。だったら、ちゃんとやるだけだよね」
その言葉に、3人のメンバーが顔を見合わせて頷く。
「そうこなくっちゃ!」とリコ。
「靴はミスっても、写ってないからノーカン」
「ていうか、写ってるけどね」とツカサがぼそり。
「えぇぇぇぇぇぇ!?」
そんなやりとりを経て、Code:Ripple初の撮影がスタートしました。
ミスも、笑いも、全部ひっくるめて、
4人が4人としてそこにいること、それがバンドとしてのリアル。
完成した写真は、まるで何事もなかったかのように美しい一枚。
でもその裏側には──
左右で色の違うスニーカーを履いたルリの奮闘と、チームの笑顔が詰まっている。
というわけで──
ここに、アヤがちゃっかり撮っていた**「あの足元までバッチリ写ってる」一枚**を公開します。
#ルリの靴事件、ご覧ください。(笑)
