■ Episode 01|撮影の裏側:静かな仕掛け
ある日、アヤからモカに一本の依頼が入った。
アヤ:「次のタイアップ資料に使うから、“理系女子っぽい”ビジュアル撮らせてほしいの。」
そうして撮影が行われた。
白衣風ジャケットに、ふわっとリボンのついたブラウス。
そして、モカの知的さを引き立てる猫耳キャスケット×眼鏡のコンボ。

「何パターンか撮っておこう」と軽い気持ちで撮影を始めたものの――
あまりの完成度に、スタジオが静かにざわめき出す。
アヤ:「……かっこかわいすぎて、データ見ながら5秒でレイアウト終わりました。」
モカ:「あくまで“資料”なので。」
でも、その完成度を見たイチがぽつり。
イチ:「……でっかく刷ろうか。」
■ Episode 02|配布と“ぐしゃっ”の衝動
こうして、印刷所に資料サイズと“ちょっと大きめ”サイズが混ざって発注されたのは、
完全に偶然…ではなかった。
社内に届いた余分の印刷分を見たメンバーたち。
リコ:「ちょ、それちょうだい!部屋に飾る!」
ルリ:「うちも……弟たち、きっと勉強はかどる……」
ツカサ:「……欲しい(小声)」
アヤ:「みんなで分けてね。(笑顔)」
モカ:「……私が複製された……」
その直後。
ルリがモカのポスターをそっと両手で受け取り、
そのまま──
ぎゅっ
抱きしめた。
……ぐっしゃっ

リコ:「ルリ!?なんでくしゃくしゃにしてんの!?」
ルリ:「うち……こんなモカさん、初めて見て……
なんかもう……手、震えて……ぐしゃっって……」
(※心の中では「かっこかわいすぎて脳がバグった」状態)
リコ:「恋じゃん!!恋だよそれ!!
大好きすぎてポスター抱きしめてぐしゃるとか、マンガか!!」
モカ(ちょっと固まってから):「……ありがと。……なんか、それ、うれしい。」
■ Episode 03|ルリ弟ズ、静かに目覚める
その夜──
ルリの手から、しわしわになったモカポスターを渡された小6の双子の弟たち。
ルリ:「これ、モカさん。……ちょっと貼っといて。」

翌朝。
弟A:「モカさん……かっこよすぎる……」
弟B:「科学、めっちゃ興味湧いてきた……」
弟A:「眼鏡って、いいね……」
弟B:「……てか、モカ姉ちゃん、将来の嫁にしたい。」
ルリ:「あんたら、もうちょい勉強してから言いな?」
■ Episode 04|洗面所と未来
数日後、ルリがまたアヤのところにやってきた。
ルリ:「……もう1枚、いいですか?」
アヤ:「どこに貼るの?」
ルリ:「洗面所。あの子たち、顔洗うたびモカさんと目が合えば、もっと成長できる気がする。
……部屋に貼ってから、宿題終わらせるスピードが異常に早いの。」
モカ:「……それ、こっちの気持ちが試されるんだけど……」
ルリ:「“モカ姉ちゃんに認められる男になって、俺の嫁にする”って言ってたよ。」
モカ(一瞬フリーズ):「……双子……私は一人だけ……
双子での壮絶な闘い勃発……?」
ルリ:「そ、その現実は……まだ突きつけないでおこう……(苦笑)」
モカ:「“認められる男”……私は、まだまだ進化する……ついてこれるかな?」
ルリ:「ま、子どもの戯言くらいに思ってもらえれば。あはは(汗)」
モカ:「……は!……これが……“推し活”……
私は“推されている”ってことか……納得。」
リコ:「いいじゃん!家じゅうモカ姫だらけにしよう!」
モカ(小さく頷きながら):「……うむ……推し活だから、許す。」
アヤ:「じゃあ、次のライブ物販、啓発ポスター枠いけますね!」
イチ:「原価は俺が出すけど、使用用途は自己責任で頼む。」
モカ:「イチ……推し活以外は許さないよ?……覚悟しておいてね。」

■ Epilogue|“ぐしゃポスター”は恋の証
こうして生まれた“ぐしゃポスター事件”。
資料のつもりが、気づけば
勉強意欲・知的尊敬・そして年上のお姉さん萌えまでも巻き込む、
予想外のバズとなった。
ファンの皆さんも、もしモカのビジュアルに心奪われて、
思わずポスターをぐしゃっとしてしまったなら──
それはきっと、“恋の証”。